はじめに:秋冬の乾燥、放っておくと大変なことに
「そろそろ保湿を強化しないと…」と思いながら、夏と同じスキンケアを続けていませんか?
朝起きたとき、こんな症状が出ていたら要注意です。
✓ 洗顔後の肌がつっぱる
✓ ファンデーションが粉を吹く
✓ 頬や口元がカサカサする
✓ 肌がかゆくなることがある
✓ 小じわが目立つようになった
✓ 化粧水が浸透しにくい
これらは全て、秋冬の乾燥による肌からのSOSサインです。
実は、30代以上の肌は20代の頃よりも水分保持力が低下しているため、
秋冬の乾燥ダメージを受けやすくなっています。放置すると、シワ、たるみ、敏感肌の原因にもなりかねません。
この記事では、秋冬の乾燥肌対策を完全網羅。
肌が乾燥するメカニズムから、具体的なケア方法、タイプ別の対処法まで徹底的に解説します。
今日から始められる実践的な方法ばかりなので、ぜひ最後までお読みください。
なぜ秋冬は肌が乾燥するのか?3つの原因
原因1:湿度の急激な低下
夏から秋冬への変化
夏の湿度は平均70〜80%ですが、秋になると50〜60%、冬には40%以下まで低下します。
湿度が60%を下回ると、肌の水分蒸発量が急激に増加し始めます。
さらに、暖房を使い始めると室内湿度は20〜30%まで低下することも。これは砂漠並みの乾燥状態です。
肌への影響:
- 角質層の水分が蒸発しやすくなる
- バリア機能が低下する
- 外部刺激に敏感になる
- 肌のゴワつきやくすみの原因に
原因2:気温低下による皮脂分泌量の減少
気温が下がると、皮脂腺の活動が低下し、皮脂の分泌量が減ります。
気温が1℃下がるごとに、皮脂分泌量は約10%減少すると言われています。
皮脂は天然のクリームとして肌を保護する役割があるため、分泌量が減ると乾燥しやすくなります。
特に30代以降は、もともと皮脂量が減少傾向にあるため、影響を受けやすいのです。
肌への影響:
- 肌表面の保護膜が薄くなる
- 水分が蒸発しやすくなる
- 肌のツヤが失われる
- バリア機能の低下
原因3:生活環境の変化
暖房による極度の乾燥
- エアコン、ファンヒーター、こたつなどで室内が乾燥
- 顔だけでなく、首、手、足も乾燥しやすい
温度差によるストレス
- 外の寒さと室内の暖かさの温度差で血行不良
- 肌のターンオーバーが乱れやすい
入浴習慣の変化
- お湯の温度が高くなりがち(40℃以上)
- 長風呂で必要な皮脂まで洗い流してしまう
- 入浴後の急激な乾燥

あなたはどのタイプ?秋冬の乾燥肌タイプ別診断
秋冬の乾燥は、人によって現れ方が異なります。自分のタイプを知って、最適なケアを選びましょう。
タイプA:全体的にカサカサ乾燥肌
症状チェック:
- □ 顔全体が乾燥する
- □ 洗顔後すぐにつっぱる
- □ 粉を吹くことがある
- □ 化粧ノリが悪い
- □ 肌がゴワゴワする
原因:
- もともと皮脂分泌が少ない
- セラミド不足でバリア機能が弱い
- 保湿が足りていない
最適ケア: セラミド配合の高保湿ケア
関連記事: セラミド vs ヒアルロン酸|保湿成分の違いと選び方
タイプB:インナードライ(隠れ乾燥肌)
症状チェック:
- □ Tゾーンはテカるのに頬は乾燥
- □ 肌がゴワつく
- □ 毛穴が目立つ
- □ 化粧崩れしやすい
- □ ニキビもできやすい
原因:
- 肌内部は乾燥しているのに、過剰な皮脂で表面がべたつく
- 水分不足を補おうと皮脂が過剰分泌
- 間違ったケアで悪循環に
最適ケア: 水分補給重視+軽めの保湿
タイプC:部分的に乾燥(混合肌)
症状チェック:
- □ 目元、口元だけ乾燥
- □ 頬がカサカサ
- □ おでこや鼻はテカる
- □ パーツによって肌状態が違う
原因:
- パーツによって皮脂分泌量が異なる
- 全体に同じケアをしている
- 年齢とともに差が大きくなる
最適ケア: パーツ別のケア
タイプD:敏感乾燥肌
症状チェック:
- □ 乾燥するとヒリヒリする
- □ 赤みが出やすい
- □ かゆみを感じる
- □ 化粧品がしみることがある
- □ 肌がゆらぎやすい
原因:
- バリア機能の著しい低下
- 外部刺激への過敏反応
- セラミド不足
最適ケア: 低刺激+バリア機能強化
関連記事: 乾燥・敏感肌のエイジングケア完全ガイド
秋冬スキンケアの基本5ステップ
ステップ1:クレンジング・洗顔の見直し
秋冬の乾燥対策は、実は「落とすケア」から始まります。洗いすぎは乾燥の最大の原因です。
❌ やってはいけないNG行動
- 熱いお湯で洗顔(38℃以上)
- 洗浄力の強いクレンジング・洗顔料
- ゴシゴシ洗い
- 1日3回以上の洗顔
- 長時間のクレンジング(2分以上)
✅ 正しい洗顔方法
クレンジング
- クリームタイプやミルクタイプに切り替え
- オイルクレンジングは保湿成分配合のものを選ぶ
- 肌になじませるのは30秒〜1分以内
- ぬるま湯(32〜34℃)で優しく洗い流す
洗顔料
- 泡立てネットでしっかり泡立てる
- 泡で包み込むように洗う(擦らない)
- すすぎは丁寧に、15〜20回程度
- タオルは押さえるように水分を取る
朝の洗顔
- 乾燥が気になる人は、ぬるま湯だけでもOK
- Tゾーンだけ洗顔料を使うのも◎
ステップ2:化粧水でたっぷり水分補給
秋冬は化粧水の「量」と「浸透力」が重要です。
化粧水の選び方:
- 保湿成分配合(ヒアルロン酸、コラーゲン、アミノ酸など)
- とろみのあるテクスチャーがおすすめ
- 敏感肌の人は、アルコールフリー、無香料のものを
- 30代以上はエイジングケア成分入りも検討
効果的な化粧水の付け方:
- 500円玉大を手のひらに取る
- 両手で温める(浸透力アップ)
- 顔全体に優しくプレス(叩かない)
- 乾燥しやすい部分には重ね付け
- 目元
- 口元
- 頬
- 小鼻のわき
- 首やデコルテにも忘れずに
裏技:ローションパック
- 週2〜3回、コットンに化粧水をたっぷり含ませて3〜5分パック
- 長時間は逆効果(水分が逆流して乾燥する)
- パック後は必ず乳液・クリームでフタを
関連記事: セラミド vs ヒアルロン酸|保湿成分の違いと選び方
ステップ3:美容液で積極的な保湿&エイジングケア
30代以上のエイジングケアには、美容液が必須です。秋冬は特に保湿力の高い美容液を選びましょう。
秋冬におすすめの美容液成分:
セラミド美容液(最優先)
- バリア機能を強化
- 水分を挟み込んで逃さない
- 乾燥肌、敏感肌に最適
- 湿度0%でも保湿力を維持
ヒアルロン酸美容液
- 高い保水力(自重の6000倍)
- 即効性のある保湿
- 小じわ対策に効果的
- 低分子と高分子の併用がベスト
ビタミンC誘導体美容液
- 抗酸化作用
- くすみ対策
- ただし乾燥しやすい人は保湿タイプを選ぶ
レチノール美容液
- エイジングケアの王様
- 秋冬は始めやすい季節(紫外線が弱い)
- 刺激が気になる人は低濃度から
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ステップ4:乳液・クリームで「フタ」をする
化粧水や美容液で入れた水分を逃さないため、油分でフタをします。
これが秋冬の乾燥対策で最も重要なステップです。
乳液とクリームの使い分け:
乳液
- 油分少なめ(水分:油分 = 7:3程度)
- サラッとした使用感
- 脂性肌〜普通肌向け
- 朝のケアに最適
クリーム
- 油分多め(水分:油分 = 5:5〜3:7)
- しっとりした使用感
- 乾燥肌向け
- 夜のケアに最適
30代以上におすすめ:
- 朝:乳液
- 夜:クリーム
秋冬の塗り方のコツ:
- パール粒大を手のひらで温める
- 顔の中心から外側へ伸ばす
- 乾燥しやすい部分は重ね付け
- 首、デコルテまで
- 最後にハンドプレスで浸透させる
ステップ5:+αの集中ケア
フェイスオイル
- クリームの後に1〜2滴
- 水分蒸発を防ぐ
- ホホバオイル、アルガンオイルなどがおすすめ
シートマスク
- 週1〜2回の集中保湿
- 入浴後すぐが効果的
- 10〜15分が目安(長すぎ注意)
目元専用クリーム
- 目元は皮膚が薄く乾燥しやすい
- 30代以上は必須アイテム
- 小じわ予防にも
関連記事: シワ・たるみ対策の完全ガイド
タイプ別|秋冬の乾燥肌対策プラン
タイプA:全体的にカサカサ乾燥肌の対策
朝のケア:
- ぬるま湯洗顔(洗顔料なしでもOK)
- セラミド配合化粧水(たっぷり)
- ヒアルロン酸美容液
- セラミド配合乳液
- 日焼け止め(保湿タイプ)
夜のケア:
- クリームクレンジング
- 泡洗顔(優しく短時間)
- セラミド配合化粧水(2回重ね付け)
- セラミド美容液
- 保湿クリーム(たっぷり)
- 気になる部分にフェイスオイル
週1〜2回:
- 保湿系シートマスク
タイプB:インナードライの対策
朝のケア:
- ぬるま湯洗顔
- さっぱり系化粧水(たっぷり)
- 軽めの保湿美容液
- 軽めの乳液
- 日焼け止め
夜のケア:
- オイルクレンジング(素早く)
- 泡洗顔
- 化粧水(2〜3回重ね付け)
- 水分系美容液
- 軽めのクリーム
ポイント:
- 油分より水分を重視
- ベタつくクリームは避ける
- 水分をしっかり入れることで皮脂の過剰分泌を抑制
関連記事: インナードライ肌の正しいケア方法
タイプC:部分的に乾燥(混合肌)の対策
パーツ別ケア:
乾燥部分(頬、目元、口元):
- セラミド美容液を重点的に
- クリームを厚めに
テカる部分(Tゾーン):
- 化粧水はしっかり
- 乳液は薄く
- クリームは避けてもOK
コットンマスク活用:
- 乾燥部分だけにコットンパック
- 5分程度
タイプD:敏感乾燥肌の対策
基本方針:
- 刺激を避ける
- バリア機能を最優先
- シンプルケア
朝のケア:
- ぬるま湯のみ(洗顔料なし)
- 敏感肌用化粧水
- セラミド美容液(ヒト型セラミド配合)
- 敏感肌用クリーム
- 敏感肌用日焼け止め
夜のケア:
- ミルククレンジング
- 敏感肌用洗顔料(短時間)
- 敏感肌用化粧水
- セラミド美容液
- 敏感肌用保湿クリーム
避けるべき成分:
- アルコール
- 香料
- 着色料
- 刺激の強い防腐剤
関連記事: 乾燥・敏感肌のエイジングケア完全ガイド
秋冬の乾燥を防ぐ|生活習慣のポイント
スキンケアだけでなく、生活習慣も乾燥対策には重要です。
室内環境を整える
加湿器の使用
- 室内湿度50〜60%を維持
- 寝室には必須
- こまめな水の交換
暖房の使い方
- 設定温度は20〜22℃程度
- 直接風が当たらないように
- 長時間の使用は避ける
濡れタオル活用
- 加湿器がない場合の代替手段
- 寝る前に濡れタオルを干す
入浴方法の見直し
お湯の温度
- 38〜40℃が理想
- 熱すぎるお湯は皮脂を奪う
入浴時間
- 15〜20分程度
- 長風呂は乾燥の原因
入浴後のケア
- 5分以内にスキンケア開始
- ボディクリームも忘れずに
食事・栄養で内側から保湿
積極的に摂りたい栄養素:
オメガ3脂肪酸
- 青魚(サバ、イワシ、サンマ)
- 亜麻仁油、えごま油
- くるみ
ビタミンA
- レバー
- にんじん
- ほうれん草
ビタミンC
- キウイ
- パプリカ
- ブロッコリー
ビタミンE
- アーモンド
- アボカド
- かぼちゃ
関連記事: 食事・栄養と美肌の関係
水分補給を忘れずに
1日1.5〜2リットルが目安
- こまめに飲む
- 白湯やハーブティーもおすすめ
- カフェインの取りすぎ注意
睡眠の質を高める
22時〜2時は美肌のゴールデンタイム
- 成長ホルモンが分泌
- 肌の修復・再生が活発に
- 最低6時間は確保
関連記事: 睡眠・ストレスケア
よくある質問(Q&A)
Q1. 秋冬はいつからスキンケアを変えるべき?
A: 9月下旬〜10月上旬が目安です。湿度が60%を下回り始めたら、保湿を強化しましょう。
ただし、肌の状態は個人差があるので、「肌がつっぱる」「乾燥を感じる」などのサインが出たら、
すぐに切り替えることをおすすめします。
Q2. 夏に使っていた化粧品は秋冬も使える?
A: 基本的には使えますが、保湿力が足りない可能性が高いです。
夏用のさっぱり系化粧水やジェルは、秋冬には物足りないことが多いので、
美容液やクリームをプラスするか、化粧水自体をしっとりタイプに変えることをおすすめします。
Q3. オイリー肌でも秋冬は保湿が必要?
A: 必要です。オイリー肌の人も、実は肌内部が乾燥している「インナードライ」の可能性があります。
秋冬は皮脂分泌が減るため、意外と乾燥します。ただし、重いクリームは避けて、
軽めの乳液やジェルタイプの保湿剤を選びましょう。
Q4. 朝も夜も同じスキンケアでいい?
A: 朝と夜で変えるのがおすすめです。
- 朝:メイク前なので、軽めの保湿(乳液まで)
- 夜:しっかり保湿(クリームやオイルまで)
夜は肌の修復・再生の時間なので、しっかり栄養を与えましょう。
Q5. シートマスクは毎日使ってもいい?
A: 週1〜2回が適切です。毎日使うと、肌が甘やかされて自らの保湿力が低下する可能性があります。
また、シートマスクは水分補給が中心なので、使用後は必ず乳液やクリームでフタをすることが重要です。
Q6. 加湿器がない場合の乾燥対策は?
A: 以下の方法が効果的です:
- 濡れタオルを部屋に干す
- 観葉植物を置く
- 洗濯物を室内干しにする
- 水を入れた容器を置く
- お風呂のドアを開けておく(短時間)
ただし、長期的には加湿器の購入をおすすめします。
まとめ|秋冬の乾燥対策は「予防」が9割
秋冬の乾燥肌対策、いかがでしたか?
ここまでの内容をまとめます。
秋冬の乾燥対策 重要ポイント
✅ 洗いすぎない
- ぬるま湯(32〜34℃)で優しく
- クレンジングは1分以内
✅ 保湿は「量」より「質」と「タイミング」
- セラミド配合アイテムを選ぶ
- 洗顔後5分以内にケア開始
✅ 水分+油分のバランス
- 化粧水だけでは不十分
- 必ず乳液・クリームでフタを
✅ 生活習慣も見直す
- 室内湿度50〜60%をキープ
- 入浴は38〜40℃、15〜20分
- 水分補給を忘れずに
✅ 自分の肌タイプに合わせる
- 乾燥肌、インナードライ、混合肌、敏感肌
- タイプ別に最適なケアを
今日から始められること
まずはこの3つから:
- クレンジング・洗顔を見直す
- お湯の温度を下げる
- 洗顔時間を短くする
- 化粧水の後に必ずクリームを
- 乾燥を感じたらすぐ
- 室内に加湿器を置く
- なければ濡れタオルでもOK
秋冬の乾燥対策は、「乾燥してから対処」ではなく「乾燥する前に予防」が大切です。
30代からのエイジングケアでは、乾燥はシワ、たるみ、くすみなど、
あらゆる肌トラブルの入口になります。
今日から正しい保湿ケアを始めて、冬でも潤いのある美肌をキープしましょう。
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